主人が行方不明になって数ヶ月。一体あの人はどこへ行ってしまったのだろう。もう二度と会うことはないのかもしれない。家族にもあきらめムードが漂っていた頃、突然鳴り響いた警察からの電話。
「ご主人と思わしき遺体が発見されました。ご家族様で確認に来て頂けますでしょうか?」
頭が真っ白になりながらも、まだ主人と決まったわけじゃないと自分に言い聞かせ、急いで警察署へと向かう。
警察官の方に誘導された遺体安置所に横たわっていたのは、
―間違いなく主人であった。
変わり果てた姿を目の当たりにして、抑えきれない感情が込み上げてくる。
「あんた!あんたー!!いゃあー!!!なんで!なんで!」
「とうちゃーん!!とうちゃーん!!うわあー!!」
しばらくの間、亡骸の横で我を失った後、悲痛そうな面持ちでこちらを見つめる警察官へ
「主人で間違いありません」
とだけ伝えた。
「…そうですか…残念です。ご冥福をお祈り致します。それではご遺体の引き渡しをさせて頂きます。」
「…はい、ご迷惑をお掛け致しました。」
そこからは早かった。私たちは主人の葬儀、火葬、埋葬を済ませ、頭の整理がつかないままではあったものの、各々が日常生活へと戻っていった。
ー一年後、、
「おいーっす!俺でーす!久しぶりのお父ちゃんでーす!!マグロ漁船に乗せられてましたー!!サプラーイズ!!」
ぎゃああああああああ!!!!