大好物のにおいのするキッチン2号店

おかえりなさい。今晩はあなたの大好物よ。

虹色の世界

限りなく透明に近いブルー色の夜明け。

限りなく透明に近いブルー色の水を飲み一日が始まる。

限りなく透明に近いブルー色のシャワーを浴び、限りなく透明に近いブルー色の服を着て、限りなく透明に近いブルー色のビルへと向かう。

限りなく透明に近いブルーな顔色をした上司に挨拶を済ませ、デスク上のるり色の砂時計を眺める。

 

瞬く間に、限りなく透明に近いブルーな時間は流れ、帰路につく。

 

亜麻色の髪の乙女が、私を見るなり黄色い悲鳴を上げる。

 

一緒に歩いていたセリヌンティウスは私にこう言った。

「メロス、君は、まっぱだかじゃないか。早くそのマントを着るがいい。この可愛い娘さんは、メロスの裸体を、皆に見られるのが、たまらなく口惜しいのだ。」

私は、ひどく赤面した。

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